テストステロンが減ると頻尿になる?男性更年期障害の原因と症状、そして予防法を徹底解説します
男性更年期障害とは、テストステロンが減ることで起こる様々な症状の総称です。男性更年期障害には、体力や筋力の低下、肥満や動脈硬化、うつやイライラ、性欲の減退などがありますが、中でも頻尿は男性更年期障害の代表的な症状です。頻尿は、夜中に何度もトイレに行きたくなったり、日中に尿意を感じたりすることです。頻尿は睡眠不足や集中力低下などのQOL(生活の質)の低下を招きます。では、なぜテストステロンが減ると頻尿になるのでしょうか?今回は、テストステロンと頻尿の関係性やメカニズム、男性更年期障害の原因と症状を詳しく解説します。また、テストステロンを増やすために、簡単にできる予防や対策についてもご紹介します。あなたもこの記事を読んで、健康で快適な生活を送れるようになさってください。
男性ホルモンの王様テストステロン。あなたの体と心にどんな影響を与えている?
テストステロンは、男性ホルモンの中でも最も重要な役割を果たしています。
テストステロンは、男性の体と心にどんな影響を与えているのでしょうか?
まずは、テストステロンの働きと役割について詳しく解説しますね。
テストステロンは、男性の生殖器や性機能にめちゃくちゃ関係していて、胎児期には男性内生殖器の発達を促し、思春期には陰毛や声変わり、陰茎や睾丸の成長などの二次性徴を引き起こします。
また、性欲や性衝動を高めるとともに、勃起や射精などの生理的な反応を調節します。さらに、精子の生成や運動能力にも必要なホルモンです。
テストステロンには他にも、以下のような働きがあります。
- 筋肉や骨などの身体的な特徴に関係しており、筋肉量や筋力を増加させるとともに、脂肪分解を促進します。これにより、男性らしい筋肉質で引き締まった体型になります。
- 骨密度や骨強度を高めるとともに、骨芽細胞を活性化して骨形成を促します。これにより、強く丈夫な骨格を作ります。
- 血液中の赤血球やヘモグロビンの量を増やすことで、酸素運搬能力や持久力を向上させます。
- 気分や行動などの精神的な特徴に関係しています。テストステロンは、ドーパミンという興奮作用のある神経伝遳物質を増やすことで、幸福感や楽しみといったプラスの感情や、やる気や自信といった前向きな姿勢を引き出します。
- 攻撃性や競争心といった男性的な行動傾向を強めることで、リーダーシップや決断力といった社会的な能力を発揮させます。
- 記憶力や集中力といった認知的な能力にも影響を与えます。
以上のように、テストステロンは男性の体と心に多方面にわたって影響を与えています。
しかし、加齢やストレスなどの要因によって、テストステロンの分泌量は減少していきます。
そして、テストステロンが不足すると男性には様々な不調や障害が現れます。
この様々な症状は、男性更年期障害と呼ばれ、私たちの生活や仕事に、大きな影響を及ぼす可能性がありますので、注意が必要です。
次に、具体的な症状を見ていきますよう。
テストステロンが減ると男性は老化する? 男性更年期障害の恐ろしい症状を見逃すな!
男性更年期障害の症状は実に様々で、大きくは、
- 身体的症状
- 精神的症状
- 性機能的症状
の3つに分かれます。
主な症状を確認してみましょう。
身体的な症状
- 筋力や筋肉量の低下
- 肥満や動脈硬化などの生活習慣病
- 骨粗鬆症や関節炎などの骨関節病
- 発汗やほてり、頻尿など
精神的な症状
- 意欲や活力の減退
- 不安やイライラ、うつ気分などの情緒不安定
- 集中力や記憶力の低下
- 自信や自尊感情の低下
性機能の症状
- 性欲の低下
- 勃起不全
- 射精障害
これらの症状は、女性の更年期障害と似ているものもありますが、男性特有の症状もあります。
また、男性は女性と違って急激にホルモン分泌が低下するわけではなく、加齢と共に徐々に減っていくため、自覚しにくい面もあります。
しかし、放っておくと深刻な健康問題につながる可能性もあるため、注意が必要です。
私(運営者)は、男性更年期障害で、長期間仕事を休むことになりました。
侮れませんよ…男性更年期障害は。
男性更年期障害は、単に加齢による老化現象だけではなく、社会的な要因も大きく影響します。
例えば、定年退職や役職定年、離婚などで社会的な役割や評価を失ったり、仕事や家庭でストレスを感じたりすることで、テストステロン分泌が低下することがあります。
逆に、社会的に活躍したり、趣味や人間関係を楽しんだりすることで、テストステロン分泌が増加することがあります。
テストステロンが「社会性ホルモン」と呼ばれるゆえんですね。
それでは、本題の頻尿について見ていきましょう。
あなたはテストステロン分泌が低下すると、頻尿になるという話を聞いたことがありますか?
実は、これは事実です。
テストステロンが分泌が低下すると、頻尿になることがあります。
テストステロン分泌が低下することで、頻尿になることがある!
実は、あるホルモンが関係していることで頻尿になることが分かっているんです。
頻尿は、日中や夜間に何度もトイレに行きたくなるだけでなく、尿意を我慢することができなくなったり、尿漏れや尿失禁を起こしたりすることもあります。
頻尿は、QOL(生活の質)やあなたの自信を低下させるだけでなく、膀胱炎や前立腺炎などの感染症や、前立腺肥大や前立腺癌などの病気のサインでもありますので、歳のせいかな?なんて軽く考えない方がいいですよ。
それでは、次項で、その頻尿の具体的な原因について解説してまいりますね。
超重要です!じっくりお読みください。
テストステロンが減ると夜中にトイレに行きたくなる? バソプレシンというホルモンがカギを握る
夜中に何度もトイレに起きてしまうという経験はありませんか?
それは、夜間頻尿と呼ばれる症状で、男性更年期障害の一つなんです。
夜間頻尿の原因は、水分を摂ることで夜間の尿量が増えること(夜間多尿)や、膀胱の蓄尿能力が低下することなどが考えられますが、実はバソプレシンというホルモンが大きく影響しているのがわかっているのです。
バソプレシン?? 聞き慣れないですよね。
バソプレシンは、腎臓から排泄される水分量を制御するホルモンで、血液中のナトリウム濃度や血圧などに応じて分泌量が調節されています。
バソプレシンは、腎臓から排泄される水分量を制御するホルモン
バソプレシンが分泌されると、尿が濃縮されて水分が体内に保持されます。
逆に、バソプレシンが分泌されないと、尿が希釈されて水分が体外に排出されます。つまり、「トイレが近くなる」ということです。
- バソプレシンの分泌促進 ⇒ 水分が体内に保持(尿が濃縮)
- バソプレシンの分泌抑制 ⇒ 水分が体内で希釈(尿は排出)トイレ”近”
そして、このバソプレシンの分泌に影響を与えているのが、そうです、テストステロンなんです。
テストステロンが、バソプレシンの分泌に影響を与えており、
- テストステロンが減ると、バソプレシンの分泌も減る
- テストステロンが増えると、バソプレシンの分泌も増える
という関係性にあります。
では、なぜテストステロンが減るとバソプレシンの分泌も減るのでしょうか?
実は、テストステロンはバソプレシンの分泌を促進する作用があるからなんです。
テストステロンが減るとバソプレシンも減り、結果的に夜間の尿量が増えて夜間頻尿になるのです。
私(運営者)も、明らかにテストステロン不足による頻尿です。
日中は10回以上、就寝後も最低2回から3回はトイレに行きます。
就寝後、多い時は、5回なんて時もありますからね。
頻尿は、本当に厄介です(涙)
テストステロンは、他にも膀胱や前立腺の筋肉や神経にも影響を与えており、これらの機能低下も夜間頻尿の原因になるんです。
テストステロンが排尿機能に、大きな影響を与えていることがお分かりいただけたと思います。
夜間頻尿は、”夜間”だけの問題と思いきや、夜間の睡眠の質が下がることで、日中の活動にも悪影響を及ぼします。
眠くて集中力が途切れ、仕事のパフォーマンスも下がってしまいますからね。
そのためも頻尿でお悩みの場合は、まずは医師に相談して原因を調べることが大切です。
原因に応じて、生活習慣の改善や薬物療法などの治療法を検討するようにしてみましょう。
早めの対応が、大切ですよ。
頻尿から解放されたいならテストステロンを増やせ!簡単にできる6つの方法
夜中に何度もトイレに起きてしまう頻尿は、男性の健康やQOL(生活の質)に大きな影響を与えます。
頻尿の原因の一つとしてテストステロンの減少が挙げられますが、このテストステロンは男性ホルモンの王様と言われるほど、男性の体と心に多くの影響を与えています。
テストステロンは、加齢や強いストレスなどが原因で減少しますが、もちろん、やり方次第で増やすことができます。
夜間頻尿に悩む場合は、テストステロンを増やすことで改善することができるかもしれませんので、早急に対策を講じるようにしましょう。
では、どうすればテストステロンを増やすことができるのでしょうか?
今回は、あなたが簡単にできる6つの方法をご紹介しますね。
1. 適度な運動を続ける
テストステロンと言えば、筋トレです。
筋トレはテストステロンの分泌を促進する効果がありますが、特に大きな筋肉を鍛えると、更に効果的です。
テストステロンを増やしたい時に鍛えるべき大きな筋肉3つをご紹介しましょう。
それは、
- 大腿四頭筋(ももの表の筋肉)
- ハムストリングス(ももの裏の筋肉)
- 大殿筋(お尻の筋肉)
です。
大きな筋肉を鍛えると、効率よくテストステロンが作られますからね。
筋トレは週に2〜3回、30分程度行うのがおすすめです。
ただし、過度な筋トレは逆効果になる可能性もあるので注意しましょう。
ケガしちゃいますからね。
ミドル世代のケガは、更なる不幸も招きかねませんので、あまり頑張ってはいけません。
私(運営者)も幾度となく後悔していますから・・・(泣)
筋トレが苦手なら、ウォーキングやサイクリングなどの有酸素運動も有効です。
是非、運動習慣はテストステロンを増やす目的以外でも有益なので、ぜひ運動を日常に取り入れてみてください。
2. 適切な睡眠時間を確保する
睡眠はテストステロンの分泌に重要な役割を果たします。
個人的には、睡眠は何よりも重要です。
テストステロンは睡眠中、特に夜中の1時から3時あたりでたくさん作られるため、その時間を睡眠時間に充てることが大切です。
夜中の1時から3時は、テストステロン分泌のゴールデンタイム
逆に、睡眠不足はテストステロン値を低下させるという研究結果もあります。
最低でも6〜7時間の睡眠時間を確保しましょう。
個人的には、7時間が最適です。
3. 栄養バランスの良い食事をとる
食事はテストステロンの合成や分泌に必要な栄養素を補給することができます。
特に以下の栄養素(食べ物)は、テストステロンを増やす効果が期待できるため、積極的に摂るようにしてみてください。
コレステロール(肉や魚・卵等)
意外かもしれませんが、コレステロール(脂質の一種)はテストステロンの原料になりますので、積極的に摂りたい栄養素の一つです。
コレステロールは、細胞膜や脳神経の成分、胆汁やビタミンDの原料など、体に必要な物質ですが、コレステロールが多ければ多いほどテストステロンが増えるというわけではありません。
コレステロールは適度な摂取が必要であり、過剰摂取は動脈硬化や心臓病などのリスクを高めますので注意しましょう。
亜鉛(大豆製品やナッツ類)
セックスミネラルとして有名な亜鉛。
亜鉛はテストステロンの合成に必要なミネラルなのです。
亜鉛不足はテストステロン値の低下につながりますので、亜鉛が豊富に含まれる大豆製品やナッツ類を積極的に摂るようにしてみてください。
最近では、サプリメントの種類も豊富で安く手に入りますので、サプリメントをかしこく活用してもいいかもしれませんね。
ブロッコリーやキャベツ (インドール3カルビノール)
インドール3カルビノールは、ブロッコリーやキャベツなどのアブラナ科の野菜に含まれる化学物質で、エストロゲン(女性ホルモン)の働きを抑制する効果があります。
エストロゲンは、男性ホルモンであるテストステロンの一部を変換する酵素であるアロマターゼの発生を促進します。
したがって、インドール3カルビノールを摂取することで、アロマターゼの発生を抑えてテストステロンの減少を防ぐことができるんです。
また、インドール3カルビノールは、抗がん作用や老化防止作用なども期待されているんですよ。
チョコレートやバナナ (フェニルエチルアミン)
フェニルエチルアミンは、チョコレートやチーズなどに含まれる化学物質で、別名”恋愛ホルモン”とも呼ばれ、脳内でドーパミンやノルアドレナリンなどの神経伝達物質の分泌を促進し、恋愛感情や興奮状態を引き起こします。
フェニルエチルアミンによって恋愛感情を高めることで、テストステロンの分泌も増加する可能性があると言われています。
逆に、テストステロンが低下すると、フェニルエチルアミンの効果も弱まるかもしれません。
したがって、フェニルエチルアミンとテストステロンは、相互に影響し合う恋愛に関係するホルモンと考えられます。
フェニルエチルアミンはチョコレートやバナナに多く含まれています。
朝のバナナ、チョコレートはハイカカオがおすすめ。
チョコレートに関しては、カカオポリフェノールの効果について詳しくまとめた記事がありますので、よかったら合わせてご参照ください。
4. ストレスをためない
ストレスはテストステロンの分泌を阻害するといわれています。
ストレスを感じると、副腎からコルチゾールというホルモンが分泌されます。
コルチゾールはテストステロンと拮抗する関係にあるため、コルチゾールが増えるとテストステロンが減ります 。
ストレスをためないためには、以下のことを心がけましょう。
- 呼吸法や瞑想法などでリラックスする
- yogaやマインドフルネスで心を整える
- 趣味や好きなことで気分転換する
- 人とコミュニケーションをとる
- ネガティブな考え方を避ける
5. さまざまなことにチャレンジする
新しいことに挑戦することもテストステロンを増やす方法の一つです。
新しいことに挑戦することで、ドーパミンという神経伝達物質が分泌され、快楽や達成感を感じさせる効果があります。と同時にテストステロンの分泌も促進します。
新しいことに挑戦することで、自信や満足感も高まりますからね。
なかなかやりたいことが見つからない場合は、ボランティア活動なんかはどうでしょうか。
ボランティア活動によってもテストステロンが増えるという研究結果があります。この点についても、過去の記事で詳しく解説していますので、よろしければご参考になさってみてください。
6. クリニックで治療を受ける
上記の方法で改善しない場合は、クリニックで治療を受けることも検討してみてはいかがでしょうか。
クリニックでは、血液検査でテストステロン値を測定して、低下している場合は、テストステロン補充療法という治療法を行うことができます。
テストステロン補充療法とは、テストステロンの薬剤を注射や貼り薬、ジェルなどで体内に補給することで、テストステロン値を正常化する治療法です。
私(運営者)も、テストステロン補充注射療法で、テストステロンUPをしました。結果、改善傾向にありますので、その効果は期待できますよ。
テストステロン補充療法は、男性更年期障害や勃起障害などの症状の改善に効果がありますが、副作用や禁忌もありますので、医師と相談して決める必要があります。
まとめ
今回は、テストステロンが減ると頻尿になる原因やメカニズム、そしてテストステロンを増やす方法について詳しく解説しました。
テストステロンは男性ホルモンの王様と言われるほど、男性の体と心に多くの影響を与えています。
しかし加齢やストレスにより減少し、夜間頻尿などの症状を含む、男性更年期障害を引き起こす可能性があります。
夜間頻尿は睡眠の質や日中の活動にも悪影響を及ぼし、健康やQOL(生活の質)を低下させます。
夜間頻尿の原因の一つは、バソプレシンというホルモンの減少です。
バソプレシンは腎臓で尿量を調節するホルモンで、夜間に分泌されることで夜間の尿量を減らします。
しかし、テストステロンが減るとバソプレシンの分泌も減り、夜間の尿量が増えてトイレに起きる回数が増えてしまうんです。
バソプレシンとテストステロンは相互に影響しあう関係にあるため、テストステロンを増やすことでバソプレシンも増やすことができます。
テストステロンを増やす簡単な方法を6つご紹介しました。
- 適度な運動を続ける
- 適切な睡眠時間を確保する
- 栄養バランスの良い食事をとる
- ストレスをためない
- さまざまなことにチャレンジする
- クリニックで治療を受ける
これらの方法でテストステロンを増やすことで、夜間頻尿だけでなく、筋力や性欲、気分や集中力なども改善することができます。
テストステロンは男性の健康やQOL(生活の質)に大きく関わっていますので、今すぐチェックして対策をしましょう。
参考文献・関連サイト
- 五本木クリニック(「緊張するとトイレに行きたくなるメカニズムを泌尿器科医が解説します」)
- NSDマニュアル(「抗利尿ホルモン不適合分泌症候群(SIADH)」)
- くらしのこれから(「朝までぐっすり寝たい!夜間頻尿の原因と対策」)
- MEDLEY(「尿崩症」)
- Food for Wellーbeing(「テスオステロンを増やす6つの方法!」)
- 男性ホルモン研究所(「テストステロンを増やす方法筋トレの効果やおすすめの食事」)
- 摩耶堂製薬株式会社(「男性更年期の対策」)