【研究論文シリーズ①】テストステロンアップのおススメの食材とは
巷には、色々な情報があり、一体何が正しいのか悩むこともあります。そんな時頼りになるのが研究論文に基づく情報です。そこで、今回は「テストステロンアップのおすすめ食材とは」と題して、研究論文に基いた情報を分かりやすく整理いたします。論文を理解するのって結構大変です。そこで、皆さんが日常的に取り入れやすい内容をピックアップして、整理の上、お届けしたいと思います。好評であればシリーズ化も視野に入れたいと思います。それでは、ぜひ最後までお読みください。
根拠論文はコレ
2022年にイランのシャーレコルド医科大学から発表されたテストステロンを向上させるための薬用植物についてのレビュー論文です。
Shakiba Nasiri Boroujeni(2022)The most important medicinal plants affecting sperm and testosterone production: a systematic review
情報科学研究所、Science Direct、 PubMed、Scopus、PubMed Central、および科学情報データをベースに、2000年から2020年までに発表された35の論文を分析し、精子とテストステロンの生成に影響を与える食材を明らかにしました。
テストステロンがアップする食材とは
論文には幾つかの食材が示されていますが、あなたが日常生活に取り入れやすいものをピックアップすると以下の3つになります。
- シナモン
- フェネグリーク
- 生姜
それぞれ、見ていきましょう、
シナモン
先ずは、シナモンです。
シナモンスティックぐらいしか知らない・・・かもしれません。
シナモンは、ニッケイ属の複数の樹木の内樹皮から得られる香辛料です。
主に、スリランカや南インドなど熱帯地方原産のセイロンシナモンと、中国やインドシナ原産のカシアがあります。
特徴的な芳香成分はシンナムアルデヒド、オイゲノール、サフロールなどで、香り高く、「スパイスの王様」とも呼ばれます。
シナモンには摂取することによる効果には、以下のようなものがあります。
- 脂肪燃焼効果
- 血管のアンチエイジング作用
この血管のアンチエイジング作用が陰嚢(キンタマ袋)への血流をスムーズにさせ、テストステロンの分泌量を向上させるのです。
1日2g程度のシナモンを12週間以上摂取し続けると、血管のアンチエイジング効果が高まるというデータが出ていますので、シナモンの摂取は継続することによって効果を発揮する食材ということになります。
ただしシナモンには、クマリンという肝障障害を引き起こしてしまう物質が含まれていますので、クマリンの含有量が少ないセイロンシナモンの摂取がおすすめです。
実際にシナモンを購入する時は、注意すべきポイントです。
シナモンは、セイロンシナモンにすること。
シナモンには、大きく分けてセイロンシナモンとカシアの2種類があります。
セイロンシナモンは、カシアに比べてクマリンの含有量が少ないとされています。
東京都健康安全研究センターの調査によると、セイロンシナモンのクマリンの平均含有濃度は13.7ppmであり、カシアは平均で3257.5ppmでした。
すんごい差ですよね。
クマリンは過剰に摂取すると肝障害を誘発する恐れがあるため、ドイツ連邦リスクアセスメント研究所(BfR)では、耐容1日摂取量(人が一生涯にわたり摂取しても健康への影響上問題ないとされる1日当たりの摂取量)を、体重1kg当たり0.1mgと定めています。
このことから、セイロンシナモンはカシアよりも安全性が高いとされています。
フェネグリーク
次はフェネグリーク(FENUGREEK)です。
あまり馴染みのない食材ですが、実はテストステロンと密接に関連していて最もおすすめなのがフェネグリーク(FENUGREEK)です。
フェネグリークは、豆亜科のハーブ・香辛料の一種で、タンパク質、ビタミン、ミネラルが豊富な、北アフリカや中近東ではポピュラーな食材です。
フェネグリークの種は、生のままでは苦みが強いためローストし、また殻が固いためつぶしたりパウダーにしたものを使用します。
フェネグリークの種には、セロリやカラメルのような香りと苦みがあり、この独特の風味がインドカレーには欠かせないスパイスとなっています。
2023年の最新の研究では、1日1g未満の摂取でテストステロの向上はもちろんのこと、
- 筋力、筋持久力の向上
- パフォーマンスの向上
- 体脂肪の減少
- クレアチンの取り込み促進
などの効果が見られ、尚且つ、8週間継続し続けても副作用は見られなかったというデータが出ています。
やたらと、魅力的な効果があるのがフェネグリークです。
フェネグリークは1gあたり10円もしない価格で購入できますので、とても使い勝手の良い食材(調味料)だと思います。
味としては甘い中に苦味を感じるスパイスですので好みはわかりますか健康への効果、筋肉への効果、テストステロン向上効果がありますのでぜひ一度試してみてください。
生姜
とても身近な食材の生姜です。
私(運営者)、吉野家に行ったら、めちゃくちゃ紅ショウガ食べますww
生姜は栄養価も高く、特に抗酸化物質と抗炎症作用を持つジンゲロールやショウガオールが豊富に含まれている辛味成分です。
ジンゲロールは、生の生姜に多く含まれる成分で、加熱・乾燥によってショウガオールに変化する性質を持っています。
ジンゲロールとショウガオールには、、血行促進や殺菌作用、抗酸化作用などのほか、消化促進、血糖コントロール、免疫機能を活性化させる効果を持つ成分があります。
また、ジンゲロールは体を冷やし、ショウガオールは体を温めるといわれていますが、ジンゲロールのほうが一気に血管を拡張して、末梢から体温を放散するため、その後に冷えるというメカニズムで、薬味に使ったり、お茶に加えたりする程度では体温を奪われるほどの変化はないので、特に気にする必要はありません。
また、生姜にはマンガンが豊富に含まれています。
マンガンは代謝や抗酸化作用に関わる酵素の構成成分となる栄養です。
マンガンを摂取することで、代謝や抗酸化作用を促進する効能を得ることができます。
特に炎症の軽減の作用はとても高く、生姜に含まれる生姜オイルの作用によって陰嚢(キンタマ袋)の炎症が軽減され、精子の質の向上、テストステロの分泌量向上が確認されています。
ただし、生姜を大量に摂取すると腸の不調や皮膚反応という副作用も出ることがあります。
特にサプリメントなどで生姜の成分のみを大量に摂取することは控える必要があります。
また、街中のスーパーなどで手に入る、チューブ生姜ですが、やたらと添加物(以下、例示)が入っているので、テストステロンを増やすという目的に照らすとあまり望ましいとは言えません。
- 食塩
- デキストリン…乾燥防止
- ソルビトール…糖アルコール
- 澱粉…かさ増しやつなぎ
- 安定剤…キタンサンガム
- 酸化防腐剤…化学合成したビタミンC
- 香料…複数の添加物をひとまとめにしたもの
などなど。
出来れば、無添加のチューブ生姜をご利用ください。何よりも、風味が全然違いますから。
おわりに
今回は、論文に基づく、テストステロンを増やす食材について解説いたしました。
論文は、2022年にイランのシャーレコルド医科大学から発表されたテストステロンを向上させるための薬用植物についてのレビュー論文です。
この論文で、2000年から2020年までに発表された35の論文を分析し、精子とテストステロンの生成に影響を与える食材を明らかにしています。
今回ご紹介した食材は、
- シナモン
- フェネグリーク
- 生姜
です。
いずれも、ネットを使えば、簡単に手に入る食材ばかりです。
全て、私(運営者)も日常的に摂取している食材で、テストステロンの向上を実感できてます。
男性更年期障害にお悩みのあなたにとっても、必ず有益な効果が現れるでしょう。
よろしければ、ぜひお試しください。
この記事があなたの参考になれば幸いです。
また、このブログでは、他にも男性更年期障害に関する様々な情報を提供しています。
ぜひ、他の記事もご覧ください。それでは、またお会いしましょう。
参考文献・関連サイト
- National Library of Medicine(「精子とテストステロンの生成に影響を与える最も重要な薬用植物:系統的レビュー」)
- ブレンドスパイス研究所(「『毎日食べるをやめてみる』シナモンの許容摂取量」)
- 国立健康・栄養研究所ホームページ 「健康食品」の安全性・有効性情報(「シナモン含有食品中のクマリンについて」)
- Food for Well-being(「シナモンの効果が凄い!【効果的な使い方や1日に摂る目安と種類】」)
- たべるご(「フェヌグリークの効能効果と副作用について」)